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今週より鉄骨構造補強の工程に入る。
構造補強の工程は、地震被害の受けやすい部位から優先的に補強する。
すなわち、大まかな工程計画は下記の通りとする。
1.上部の小屋内のトラス
2.二階の会堂
3.煙突の補強
を先に実施して、モヤの端部の腐朽損傷部位を修繕して、野地を復旧。
屋根葺き工事にかかれるようにしたのち、
4.小屋組を支持する架設材を撤去して
5.2階の木造床組みを部分的に解体し、
6.2階床の敷き桁周辺の煉瓦壁を補強鋼板で囲繞
7.木造床組みの要所に鉄骨部材を組み込み
8.1階北側の部屋の耐震補強を行う。
素屋根が完成したため、谷樋周囲の破損状況や当初の構造が明確になった。
この谷樋は建物完成後に不具合を生じたらしく、階段室上部の明り取り窓の窓台を
覆っていたカラー鉄板製の谷樋をはずすと、全く風化していない砂岩製の窓台が現れました。
この石材は過去の地震によって目地切れを起こしていたが、当初の石材の状況が明確になった。
なお、木造のモヤやトラスの接合部には、6角ボルトの頭が見えていたが、腐朽部位のボルトをはずすと、実はボルトではなく、写真にしめすような一種の大釘であって、先端に逆目を立てていたことが分かった。
外観は洋風のボルトであるが、実際にはおそらく野鍛冶が洋風ボルトに見えるように丸鋼の頭部に鉄を火造りして巻きつけて、鍛接してつくったらしいと判明した。
1月中にほぼ煉瓦壁の亀裂と目地注入を完了し、屋根の瓦をおろしたので、2月に入って、いよいよ鉄骨構造補強の段階になった。
しばらくは、鉄骨加工のための原寸型取りや施工図作成など、工場加工の準備工程が続くので、現場作業は少なくなる。
この間に、当初計画には入っていなかったが、東棟などの谷樋の雨漏りが激しいために、応急の屋根工事を行うものとした。屋根の損傷はある段階以上に放置すると、被害が急激に拡大するため、修理工事が難しく、工事費も増大するので、何とかこれを少しでも阻止したい。
西棟と中央棟の境の谷樋については、当初の木造の樋受けを今回復元し、本日所定の場所に設置を完了。さらに、当初設計では樋受けが脆弱だったため、この部位を補強。
煉瓦の甍型に貫入していたモヤの端部は完全に腐朽していたため、今回は新材にて修補し、旧材とは金輪継ぎにて結合した。また、木材には防腐処理を施した。
2004年6月24日、国の登録有形文化財に認定されたことを契機として、多くの卒業生、同窓会また建築関係の先生方のご支援を受け、2005年度より、本格的な保存改修工事に着手しました。
2005年度は、明治館西棟の耐震構造補強と屋根葺替を主とした保存・改修工事を完了しました。煉瓦造りの壁は接着用コンクリートを注入し、鉄板で補強しました。また瓦募金にご協力いただいた方のお名前を記した瓦で西棟すべて屋根を葺き替えました。
2006度は明治館西棟の内装および中央棟の耐震構造補強と屋根葺替を実施しています。改修後の明治館は、国際観光学部の授業、同窓会事務室、集会室・サロンとして活用する計画です。
保存・改修工事完了までに、なお多額の資金を必要としています。アグネス基金および明治館瓦募金にご協力を賜れば幸甚に存じます。工事の状況を写真にてお知らせいたします。
明治館は、1895(明治28)年にイギリス人ハンセルの設計により、平安女学院の教育施設として建設されました。わが国の近代建築史上きわめて価値の高い建築物であり、小さいながら風格をもった建物として評価されています。建物の特徴は、アン王女様式とよばれる様式を採用していることです。この様式は、19世紀のイギリスで流行したもので、学校の校舎建築に好んで使われました。明治館は、当時のイギリスの学校建築の流行をいち早く取り入れた点でも大変貴重な建物とされています。また、建物の隅に特別の形をした煉瓦を使うなど、煉瓦造りの技術も極めて本格的なものです。明治館は建設当時、「本学教場」と呼ばれ、教室、職員室、事務室など学院全体の主たる機能を担っていました。ここでの教育がはじまった一年後には、すぐさまその近代的教育が評判になり生徒数が増加しました。以来、平安女学院の建学の精神・歩みを示すシンボルとして、多くの人々の心のふるさととして存続しています。
名称:平安女学院明治館
竣工:1895(明治28)年
設計者:アレクサンダー.N.ハンセル
(英国王立建築家協会正会員資格を持つハンセルは、明治期に活躍した建築家)
構造:組積煉瓦造(イギリス積)2階建
アグネス基金寄付のお願い
平安女学院・明治館は1895年(明治28年)に英国人建築家A・N・ハンセルの設計によって建てられた本格的なれんが造りの二階建て校舎で、西欧の建築様式が日本に影響を及ぼすようになった最初の建物といわれています。
本学院のシンボルというべき明治館は、これまでに多くの卒業生を輩出してまいりましたが、阪神大震災以降、亀裂等による危険性を考慮してやむなく使用を中止しておりましたところ、2004年に、京都市の推薦により国の登録有形文化財として登録されました。
これを契機とし、本学院と同窓会が協力して明治館改修保存を目的とした委員会を設置し、明治館の本格的な保存に乗り出し、これを再生し後世に伝えることと致しました。
改修後は、再び在校生の教育の場として活用するとともに、同窓会館として、また広く市民に親しまれるサロンとして活用してまいる所存です。
この明治館改修保存の願いを実現するためには多額の資金が必要であり、本学院の財政状況からは容易なものではございません。このため2004年6月より、明治館を再生させるためアグネス基金寄付の募集を行っております。 つきましては、この趣旨にご賛同いただき、改修資金の一部にご協力を賜りますれば幸甚に存じます。
なにとぞ学院の事情をご賢察いただき、ご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。
平安女学院明治館改修・保存委員会
会 長 山 岡 景 一 郎
(学校法人 平安女学院 理事長・院長)
委員長 大 木 ミ ヤ 子
(平安女学院同窓会会長)
1.使途
平安女学院明治館改修保存事業
2.募集金額
総額2億5千万円
3.募集期間
2004年6月~
4.募金の種別
一口 1,000円、一口以上
5.払込方法
郵便局用の「払込取扱票」に必要事項をご記入いただきご送金下さい。
「払込取扱票」については、下記のお問合せ先へご連絡下さい。
なお、直接、法人本部事務局財務課にご持参いただいても結構です。
6.お問合せ先
お申込先 学校法人平安女学院法人本部事務局財務課
電話(075)414-8157
ここ数日は、鉄骨の工作図作成のための、原寸型板の製作や補強鉄骨の墨だしなどを継続。この間、鉄工所の下見や工作図のやり取りを進める。
大工工事としては、西棟の谷樋の修復と構造補強をほぼ完了。谷樋の落とし口も後の改造で寸法が小さくなっていたが、今回の修理で、当初の大型の形状がでてきたため、樋の板金職とも協議の上、当初形状にて修復するものとした。
その他、損傷が著しく、倒壊落下の危険性の高かった南面の妻壁頂部のモルタル製傘石を撤去したところ、当該部分のダッチゲーブルは過去に崩されて(あるいは崩れて)、形状を相当変更されていることが分かった。これは現存する古写真からも確認できる。
この部分は、今回の工事範囲に含まれないが、危険性が高いので、中央棟の構造補強にあわせて、耐震強化対策を施す必要がある。
西棟の小屋組については、中央2台のトラスの合掌材の中央部分が最大5センチほど垂れ下がっていたため、今回添え木を宛てて、野地の仕上げ面に不陸が生じないように下地調整を完了。その他、小屋の床部分を補強するため、大梁を追加設置し、屋根面の補剛を完了した。
以下の工事が2月10日~17日の間で行われました。
1.工務店 1名~2名
屋根木工事
・母屋矧木、継木
・母屋嵩上げ
・天井桟取替え
・釣木受け取替え
・箱樋底上げ
・箱樋側面高さ調整
・北側丸窓部分補修
2.左官 2名
・母屋枕木部煉瓦詰め
・亀裂注入(箱樋で隠れていた部分)
・清掃
3.建設 1名~2名
・南妻面最上部モルタルはつり(北面はサンプルとして保留)
・注入孔廻り粘土除去
・清掃
4.鉄工所
・構造補強小屋裏施工図(トラスなど)
明日、2月18日(土)は平女の入試のため作業を中断いたします。