目地注入作業は一段落したので、西棟一階北側のアーチ状の屋根もつ玄関の修理と同西側の開口部の修復工事に着手。
玄関部の屋根は1/4の円弧に加工した石材を頂部で2つに合わせて半円形の屋根を形成し、その接合面を御影石の棟木で支持する構造となっているが、
これら石材の組み付けは脆弱で構造上大きな課題を抱えていると判断される。
さらに、大きな屋根荷重のかかる迫石を強度的にも耐久性でも信頼性のない砂岩を採用したために, 現在では砂岩が風化欠落して、周囲の煉瓦に大きな亀裂損傷を招いているので、当初の計画には含まれていなかったが、構造安全性を確保するために破損した煉瓦をさしかえて、欠損部位を煉瓦にて修復することにした。
また、西側には現在入り口が設けられているが、これは本来は窓だった部分を無計画に改修して扉に変更したものである。このような改造は意匠のみならず耐震強度を低下させる一因となっている。西棟北西隅部の改修箇所は地震被害を拡大する危険性があるので、これらについても可能な限り煉瓦にて修復するものとした。